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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふうきはっせきしし

富貴発跡司志

田中 貢太郎

Lesen Sie 富貴発跡司志 (ふうきはっせきしし) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.895 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

至正丙戌の年のことである。泰州に何友仁という男があって、学問もあり才気もあり、それに家柄もよかったが、運が悪くて世に出ることができないので、家はいつも貧乏で困っていたが、その年になってまた一層の窮乏に陥り、ほとんど餓死しなくてはならないという境遇に立ち至った。で、友仁は城隍司に祷って福を得ようと思って、ある夜その祠へ往った。

その祠にはそれぞれ司曹があって、祈願の種類に依ってそれを祷ることになっていた。祠の左右の廡下に並んだ諸司にはそれぞれ燈火が点いて、参詣の人びとはその前へ跪いて思い思いに祈願をこめていた。

友仁はどこへ往って自分のことを祈願しようかと思って彼方此方と物色して歩いた。と、ひとところ燈火の点いてない暗い所があった。友仁はここは何を祷る所であろうかと思って、暗い中を透してみた。神像の前の案に富貴発跡司と書いた榜があった。友仁はこれこそ自分の尋ねているところだと思って、その前へ跪いた。

「私は四十五になりますが、寒い時には裘を一枚着、暑い時には葛衣を一枚着、そして、朝と晩には、粥をいっぱいずつ食べて、初めからすこしも物を無駄にはいたしませんが、それでも平生困っております、だから冬暖かい年があっても、寒さにふるえ、年が豊かでも飢に苦しんでおります、だから一人の知己もありません、家には無論蓄積が