Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうきはっせきしし
富貴発跡司志
田中 貢太郎
Lesen Sie 富貴発跡司志 (ふうきはっせきしし) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.895 Zeichen · 8 Bildschirme
ありませんから、妻や児までが軽蔑します、郷党は郷党で、交際をしてくれません、私は他に訴える所がありません、大神は富貴の案を主っておられますから、お呵を顧みずにお願いいたします、どうか私の将来のことをお知らせくださいますとともに、いつがきたならこの困阨を逃れて、苦しまないようになりましょうか、それをお知らせくださいまして、枯魚が斗水を得るように、また窮鳥が休むに好い枝に托くようになされてくださいませ、それが万一、私の運が定っていて、後からどうすることもできなくて、一生を薄命不遇に終らねばならぬようになっておってもかまいません、どうかお知らせくださいますように」
友仁はそのままそこへ※伏していた。祈願の人が韈の音をさしてその側を往来していた。友仁の耳へはその音が遠くの音のように聞えていた。
いつの間にか夜半に近くなっていた。祠の中はもうひっそりとしていた。と、呵殿の声がどこからともなしに聞えてきた。友仁はこの深夜にどうした官人が通行しているだろうと思っていた。
呵殿の声はしだいに近くなってきた。友仁は官人の何人かが秘かに参詣に来たものであろうと思って、廟門の方へ眼をやった。