Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうきはっせきしし
富貴発跡司志
田中 貢太郎
Lesen Sie 富貴発跡司志 (ふうきはっせきしし) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.895 Zeichen · 8 Bildschirme
などと口々に言って外へ出たが、どこかへ往ってしまった。
友仁は案の下から匍匐して出て、拝をしてから言った。
「私は宵からまいりまして、自分の将来のことをお願いしておきましたが、私は将来どういうようになりましょう」
発跡司の判官はじっと友仁の顔を見ていたが、やがて側にいた小役人を呼んで帳簿を持ってこさして、それを自分で開け、ちょっと考えてから言った。
「君は大いに福禄がくる、もうそう長いこと貧乏しなくてもいい、これから日に日によくなってくる」
友仁は喜んだ。しかし、もすこしはっきりしたことが聞きたかった。
「お言葉をかえしてはすみませんが、日に日によくなると申しますと、どういうようによくなりましょう、もすこし精しいことをお聞かせくださいますことはできますまいか」
「そうか、では、精しいことを知らしてやろう」
主神は朱筆を持って傍の紙へ書いて、それをさし出したので、友仁は恐る恐る受け取った。それには大字で『日に偶うて康く、月に偶うて発し、雲に遇うて衰え、雷に遇うて没す』と書いてあった。友仁はそれもはっきりとは判らないが、あまり聞くもわるいと思ったので、それを懐へ入れて前をさがり、廟門の外へ出た。