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Japanische Klassiker mit Furigana

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てらだせんせいのついおく

寺田先生の追憶

中谷 宇吉郎

Lesen Sie 寺田先生の追憶 (てらだせんせいのついおく) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.152 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

わが師、わが友として、最も影響を受けた人たちと言えば、物心がついてから今日まで、私が個人的に接触したすべての人が、師であり友であった。

どういう人でも、よく見れば必ず長所があるので、その点を表立てて見ることにすれば、自分の接触する人は誰でも師であり、友であると、この頃私はかなり自然にそういう気持になっている。こういう心の持ち方は、明かに寺田寅彦先生の感化を少し変形してではあるが受けたものと、自分では思っている。

先生はどんな人でも憎んだり、避けたりされるようなことはなかった。沢山の学生の中には、随分気障な男や、内攻的な打算家などもあって、私たち仲間ではいやな奴となっていた男でも、先生はよく親身になって面倒を見ておられた。もっとも時々癇癪を起されることもあったが、その後ではいつも「今の若い連中には、無限に気を長く持たなければならないようだ。それぞれ長所はあるんだが」と言っておられた。

そういう気持の先生でも、やはり憎悪に近い感情を持たれた一種の人たちがあった。それは、道徳とか愛国とかいう最も神聖なことを売り物にして、それで生活の資を得ている人たちに対してであった。