Japanische Klassiker mit Furigana
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「てらだとらひこのついそう」あとがき
寺田寅彦 わが師の追想
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 寺田寅彦 わが師の追想 (「てらだとらひこのついそう」あとがき) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.239 Zeichen · 65 Bildschirme
同様の実験は、塩化鉄や塩化アルミニウムの溶液についても繰り返して行われ、同様の結果が得られたのである。墨膜が十分固化してから、沢山の割れ目を作ると、割れ目が互いに交錯して、結局墨膜は沢山の多角形片に分かれてしまう。そして水を動かすと、これらの薄片は水面を流れ動くのである。この膜の薄片は分子数層くらいの厚さで、今までに知られた固体の薄片としては、恐らく一番薄いものであろう。
「第四図」のキャプション付きの図
第四図
次に固化した墨膜に一つの割れ目を作っておいて、暫くして第二の割れ目をこれと交錯するように作ってやると、第四図のように完全に切れ合うことが知られた。同図に於て、Aが初めに作った割れ目で、Bが後に作ったものである。交錯の工合をよく見ると、BはAの空所を真っ直ぐに通過しているので、これから見て次のようなことが分かる。墨膜が固化した場合、全体に歪みがはいって割れ易い状態にある。脂のついた針の先端で一部を破ると割れ目が入り、そこへ下の水面が顔を出す。すると脂はその水面に沿って、眼に見えぬ薄膜となって割れ目の間隙を満たす。脂類が水の自由表面に分子一重の薄層となって拡がることは、前述の如く、よく研究されていることである。