Japanische Klassiker mit Furigana
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「てらだとらひこのついそう」あとがき
寺田寅彦 わが師の追想
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 寺田寅彦 わが師の追想 (「てらだとらひこのついそう」あとがき) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.239 Zeichen · 65 Bildschirme
墨が磨り減る厚さと同程度の大きさの粒子になることから考えて、これは墨の磨り口の表面に、顕微鏡でも見えぬくらいの細かい罅が沢山出来る為であろうという考察がされてある。硯の面には細かい不規則な小突起が沢山あって、所謂鋒鋩をなしている。それが墨の磨り口面に不規則に配分された力を及ぼすので、表面に罅が沢山入る。この罅が墨の内部へ入り込む深さは、力の配分の不均整度により、換言すれば硯の面の粗さによる。これらの罅は墨の動くにつれて段々沢山出来て来て、一糎くらい動くうちに、罅の深さと同程度の間隔になるくらい、磨り口の表面に罅が一杯出来る。この状態に於て墨の表層は、罅の深さhと同程度の直径の粒子に崩壊して水中にとけ出るのであろう。
寺田先生は前に粉体の物理的性質の研究をされたことがあって、粉体の層に罅が入る時には、罅の深さと同じくらいの間隔で、沢山の割れ目が入ることが分かっている。それで墨の場合にも同様な現象が、超顕微鏡的規模で起きているのであろうという解釈を下されたのである。
附記
最後の論文墨汁のカタホレシスに関する研究は未完成であり、また今の場合直接の興味も少ないので省くことにした。