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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうぐん

将軍

芥川 竜之介

Lesen Sie 将軍 (しょうぐん) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.852 Zeichen · 31 Bildschirme

Aozora Bunko

「露探だな。」

将軍の眼には一瞬間、モノメニアの光が輝いた。

「斬れ! 斬れ!」

騎兵は言下に刀をかざすと、一打に若い支那人を斬った。支那人の頭は躍るように、枯柳の根もとに転げ落ちた。血は見る見る黄ばんだ土に、大きい斑点を拡げ出した。

「よし。見事だ。」

将軍は愉快そうに頷きながら、それなり馬を歩ませて行った。

騎兵は将軍を見送ると、血に染んだ刀を提げたまま、もう一人の支那人の後に立った。その態度は将軍以上に、殺戮を喜ぶ気色があった。「この×××らばおれにも殺せる。」――田口一等卒はそう思いながら、枯柳の根もとに腰を下した。騎兵はまた刀を振り上げた。が、髯のある支那人は、黙然と首を伸ばしたぎり、睫毛一つ動かさなかった。……

将軍に従った軍参謀の一人、――穂積中佐は鞍の上に、春寒の曠野を眺めて行った。が、遠い枯木立や、路ばたに倒れた石敢当も、中佐の眼には映らなかった。それは彼の頭には、一時愛読したスタンダアルの言葉が、絶えず漂って来るからだった。

「私は勲章に埋った人間を見ると、あれだけの勲章を手に入れるには、どのくらい××な事ばかりしたか、それが気になって仕方がない。