Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちいさなおとうと、りょうちゃん

小さな弟、良ちゃん

小川 未明

Lesen Sie 小さな弟、良ちゃん (ちいさなおとうと、りょうちゃん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.039 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

良ちゃんは、お姉さんの持っている、銀のシャープ=ペンシルがほしくてならなかったのです。けれど、いくらねだっても、お姉さんは、

「どうして、こればかしは、あげられますものか。」と、いわぬばかりな顔つきをして、うんとはおっしゃらなかったのでした。

お姉さんは、良ちゃんをかわいがっていました。英ちゃんや、義雄さんよりも、かわいがっていました。それは、良ちゃんはまだ小さくて、やっと今年から学校へ上がったばかりなのですもの。

「お姉さん、その光った、鉛筆をおくれよ。」と、また思い出したように、お姉さんのところへやってきました。いままでにも、だめといったのが、無理に頼めば、しまいにはきいてもらえたので、シャープ=ペンシルにしても、いつか自分のものになると思ったからです。

「こればかりは、だめよ。」と、お姉さんは、おっしゃいました。

「だめ? じゃ、ちょっと僕に見せておくれよ。」と、良ちゃんは、小さい手を差し出しました。

「だめよ。なんといっても、これは、良ちゃんにあげられません。お姉さんが、使っているのですもの。」

「見せて、おくれよ。」と、良ちゃんは、けっして、自分のものにはしないから、ただ手に取らしてよく見せてくれないかということを、顔色に現していいました。