Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こゆびいっぽんのおおじあい
小指一本の大試合
山中 峯太郎
Lesen Sie 小指一本の大試合 (こゆびいっぽんのおおじあい) von 山中 峯太郎 (やまなかみねたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.932 Zeichen · 13 Bildschirme
どうもしかたがない
「エッ、きみ、すると、勝てるつもりかい、ほんとうに?」
「そうさ、日本人は勝つといったら勝つよ」
「フウム、やはり、拳闘でやるかい? 試合となったら」
「なあに、拳闘なんか、いらないだろう。ブルが相手なら。そうだね、まず、小指一本さ」
「エエッ? 小、小指、一本? きみ、それあ、まったくかい? 小指一本?」
と、うっかり「小指一本」とぼくがいったのを、倶楽部長のフランクは、びっくりしてしまって、自分の小指を出して見せながら、
「こ、これで、きみ、ブルに勝つというのかい?」と、目をみはって、真剣にたずねる。
さあぼくは弱った。フランクの真剣な顔を見ると、「いまいったのはちがうよ、うそだよ、冗談だよ」ともいえなくなってしまった。しかたがないから思いきって、
「ウン、まず小指一本、……で、いいだろう」と、いうと、
「ありがたいッ! 実にありがたい!」と、フランクが、いきなり立ち上がった。と思うと、
「きみはラサハ倶楽部の救い主だ!」と、大声でさけびだしながら、部屋を出ていってしまった。
どうもしかたがない
これからがたいへんだ。フランクが倶楽部じゅうのものに、「内村は小指一本でポールに勝つといってる」