Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こばやしさんとわたしのツキアイ
小林さんと私のツキアイ
Lesen Sie 小林さんと私のツキアイ (こばやしさんとわたしのツキアイ) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.871 Zeichen · 4 Bildschirme
たろうと思う。
小林さんは頭髪ボウボウ、あのときは人相がよくなかったね。彼は「オフェリヤ遺文」を書いてる最中であった。書き悩んでいたのであろう。書けない、ということを云っていた。フム、深刻そうな顔をしていやがるなア、というのがその時の私の印象であった。そのほかに特にこれという印象はない。あの席で私が一番ハッキリ印象しているのは、徹ッちゃんだ。小林と何かカラミあって、つまり、酔っぱらって論争したという意味だ。ちょッと言葉がつまったんだね。青山がニヤニヤと河上をうち見て、
「二の句のつげない顔をしてやがるよ」
と言った。四五秒して徹ッちゃんキッと顔をあげて、同時になんとなくボンヤリと立ち上ったような記憶がある。そして、「二の句のつげないことは、わるいことか」と、云やアがったね。なかなかよろしい武者ぶりであったよ。
その半年ぐらい後だろう。春陽堂から「文科」という半営業的な同人雑誌がでた。同人の頭主格は牧野さんで、小林、河上、中島健蔵、嘉村礒多、ほかに誰がいたッけな、そして私などが同人であった。表紙は青山二郎であった。そのころ春陽堂の近所にウィンザアというバアができて、同人のたまり場であった。