Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lesen Sie 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.270 Zeichen · 325 Bildschirme
とか「いや、また巧くなった」とかいってしまうのも、じつにこの老人らしくて巧い。繰り返していうが「牡丹燈籠」全巻を通じて最も活き活きと描かれてるのはこの相川新五兵衛ではあるとおもう。
同時にこの物語を不朽の名作たらしめたは、やはり全篇をつうじてお露お米にカランコロンと下駄履かせた奇抜な構想にあり、紛れもなくあれが素晴らしく一般にアッピイルしたのではあるとおもう。よしや「牡丹燈記」の『お伽婢子』の『浮牡丹全伝』の換骨奪胎であるとしても、どの原作の幽霊も下駄音高くかよってきていはしない。完全に、そこだけは圓朝の独創である。そうしてすべてそのよさに尽きてしまっているとあながちいい切っても過言ではあるまい。しかも私は幽暗の雰囲気を場内一杯に漂わしたといわれるお露お米牡丹燈籠提げて……の最高潮場面の速記を、ほとんどこの文中引用しなかった。しばしば繰り返すごとくそうした場面こそ、全然、速記では駄目だからである。同時に速記というもの、雰囲気によって演者が力量を示したところ以外の、むしろ高座では軽々と我々が聞き逃がしてしまうであろうような描写会話を克明に正直に後世へ遺し伝えている点においてのみ、いかばかりか尊重されていいものだということを、今度はじめてつくづくと感じさせられたからである。