Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうじょじごく
少女地獄
夢野 久作
Lesen Sie 少女地獄 (しょうじょじごく) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.174 Zeichen · 206 Bildschirme
そのまま屋根の斜面を馳け降りて、闇の庭の舗道に飛び降りて、死んでしまいたいような衝動に馳られましたが、下の方から非常梯子を登って来るオドロオドロしい足音を耳にしますとまた、気を取り直しまして、直ぐ足の下から引っぱって在るラジオのアンテナ伝いに、隣りの棟の二階の屋根に降り立ちました。それからその屋根に近い大きな松の樹の枝に飛び付いて板塀の外へ降りました。それから田圃の中の畦道を横千切りに近道をして走りながら、一直線に温泉鉄道の停車場へ来て、やっとこさと終電車に間に合って、一時間経たないうちに町の宿屋へ帰って参りました。
宿の私の部屋にはチャント床が取ってありました。その枕元に苦い苦いお薬のように出切った、つめたいお茶が置いてありましたので、私は坐る間もなくガブガブと二、三杯、立て続けに飲みましたが、その美味しゅう御座いましたこと……最前、温泉ホテルの屋根の上で、死にたくなった時とは正反対に、勇気が百倍して来たように思いました。
その晩のフィルムの現像は百パーセントに都合よく行きました。小さいフィルムではありますが、浅ましい姿の三人の男性と五人の女性がビックリしてこちらを向いておる光景が、とてもハッキリと感じておりまして、引き伸ばしてみる迄もありませんでしたので、こんな事ならば、あんなに骨を折って、帽子だの