Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しょうしょうしげもとのはは

少将滋幹の母

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 少将滋幹の母 (しょうしょうしげもとのはは) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.234 Zeichen · 160 Bildschirme

Aozora Bunko

的になるのはよいが、果してお前はその後の孤独に堪えられるのか、と云う囁きが聞えないでもなかったのであるが、なに構うものか、後のことは後のことだ、善と信じて疑わないなら、酒の勢を借りてゞも断行すべきだ、生きながら死んだ人間になる覚悟をした者が、何で孤独が恐いものか、………と、強いて自ら危惧の念を嘲って、とう/\あの人の袂の端を、左大臣に執らせてしまったのであった。………

国経は、昨夜の自分の行動がどう云う動機に基づいていたかを、今は詳細に突き止めることが出来るのであったが、でもそのために少しでも心の憂鬱が軽くなるのではなかった。彼はしずかに夜着の中に顔を埋めて、ひし/\と迫る悔恨の情に身を委ねた。あゝ、己は何と云う軽卒なことをしたのか。………いくら恩返しのためだからと云って、恋しい妻を人に譲るなんと云う馬鹿をする者があるだろうか。………こんなことが世間に知れたら、全く物笑いの種でしかない。………左大臣だって感謝するよりは舌を出して可笑しがっておられるだろう。あの人にしたって、熱狂的な愛情から出た行動であることを理解しないで、却って己の薄情を恨んでいるだろう。