Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうねんのし
少年の死
豊島 与志雄
Lesen Sie 少年の死 (しょうねんのし) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.400 Zeichen · 27 Bildschirme
」といって彼女は庄吉の右手をぐんぐん捩じ上げた。「大方何か物を持ち出そうとでも思ったんだろう。へんお前さんにそんなことをされるような間抜けじゃないよ。」
庄吉は痛さにしくしく泣き出しながらいった。
「小母さん堪忍しておくれよ。誰もいないんで俺は恐くなったんだい。それで中を覗いてみたんだい。」
「よくそんな白々しい嘘がつけたもんだね。私にはちゃんと分ってるよ。小父さんに頼まれて何か持ち出すつもりだったんだろう。小父さんにそう云うがいいや、私あそんな間抜けとは違うからね。」
庄吉は何と弁解しても許されなかった。そしてその晩御飯も食べさせられないで、しくしく泣きながら冷たい床の中に入った。
おせいは金さんが造兵から帰ると、訳も云わないでぷんぷん怒っていた。
「造兵の女っちょの処へ行っちまうがいいや、飲んだくれの間抜けなんか私は真平だよ。」
「何を云うんだい、馬鹿野郎。」と金さんも怒鳴った。
「へん私はどうせ馬鹿だろうさ。」
金さんは自分で立って行って、台所で冷酒をコップで煽った。
金さんが造兵に出る様になってからそういう喧嘩は珍らしくなかった。又実際、夜勤の方に廻る様になると、其処に入り込んでいる怪しい女にひっかかることもよくあるらしかった。