Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しょうねんのし
少年の死
豊島 与志雄
Lesen Sie 少年の死 (しょうねんのし) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.400 Zeichen · 27 Bildschirme
」
「俺は何も知らないんだい。もう之からしないからよう……。」
と庄吉は泣声を立てた。
「何だと、まだ図々しい口を利きやがって……。」
金さんは酒に酔っぱらってどろんとした眼でじっと見ていた。堅吉と繁とは片隅に小さくなって坐っていた。緊張した時間が一瞬間続いた。
小母さんはいきなり火鉢から沸立っている鉄瓶を取り上げた。
「この餓鬼野郎いわなけりゃあこうしてやるぞ。」
熱湯が一滴庄吉の首筋に垂らされた。庄吉は心臓の底までびくりと震えた。
再び熱湯が垂らされようとする時、庄吉はがばとはね起きた。そしていきなり鉄瓶を小母さんの顔に叩きつけてやった。
あッ! といって小母さんは倒れた。
「何だ?」と金さんも立ち上った。
庄吉は身を交わして裏口から走り出た。
庄吉はただむやみと駆け続けた。赤い灯がちらちらと彼の眼に映じた。そしてそれが益々彼の心を向うへ向うへと追い立てた。然しいつしか彼は呼吸が苦しくなり足が疲れて、今にも倒れそうになった。立ち留ると誰も彼を追っかけて来る者もなかった。彼は夢を見てるような心地でぽかんと立っていた。
何時のまにか彼のまわりに大勢の人が集った。