Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうねんたんていちょう
少年探偵長
海野 十三
Lesen Sie 少年探偵長 (しょうねんたんていちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 110.286 Zeichen · 221 Bildschirme
戸倉老人が、叱りつけるようにいった。
このとき三人は、背の低い熊笹のおい茂った山の斜面を下りているところだった。いじわるく、身をかくすに足る大木もない。そこで熊笹の中にうつ伏したまま、岩のように動かないことにつとめた。空から見下ろすと、背中がまる見えのはずであった。だから今にもだだだーンと、機関銃のはげしい掃射をくうことかと生きた心地もなかった。
いいあんばいに、ヘリコプターは、こっちへ飛んでくる途中で、とつぜん針路を北へ曲げたので助かった。よもやこんな西の方まで逃げてきているとは思わなかったのであろう。きわどいところであった。
ヘリコプターが追いかけてきたのは、その一回だけであった。タヌキ山を駆け下り、しばらく沢について歩き、それからいよいよ山姫山へのぼりだした。
こののぼりの二時間が、一番苦しかった。険しい斜面で、木の根につかまって、すこしずつのぼっていくのであった。枯れ葉に足をとられて、せっかくのぼった斜面を、ずるずるとすべり落ちて、大損することもあった。またぐちゃりと気味のわるい、山びるをつかんで青くなったことはいくたびか分らない。腹は減り、のどはかわき、目は廻った。