Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうねんたんていちょう
少年探偵長
海野 十三
Lesen Sie 少年探偵長 (しょうねんたんていちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 110.286 Zeichen · 221 Bildschirme
「ふむ、頭目の幸運てえものさ。このおれ以外の如何なる名医にかけても、あの怪我人はあと一時間と生命がもたないね」
机博士は、表情のない顔で、自信のあることばをいい切った。
「ほう、助かるか」木戸は顔を赤くした。
「ではすぐ手当をしてもらうんだ。頭目は、すぐにも戸倉をひき寄せて、話をしたいんだろうが、いったいこれから何時間後に、それができるかね」
「世間並にいえば、三週間だよ」
「君の引受けてくれる時間だけ聞けばいいんだ」
「この机博士が処置をするなら今から六時間後だ。それなら引受ける」
「よし、それで頼む。頭目に報告しておくから」
「今から六時間以内は、どんなことがあってもだめ。一語も聞けないといっておいてくれたまえ。銃弾は際どいところで、心臓を外れているが、肺はめちゃめちゃだ。ものをいえば、血とあぶくがぶくぶく吹きでる。普通ならすでに、この世の者ではないさ。しかし奴さん、うまい工合に傷の箇所に、血どめのガーゼ――ガーゼじゃないが、きれを突込んで、器用にその上を巻いてある。奴さんにとっては、これはうちの頭目以上の幸運だったんだ」
博士はひとりで喋った。
「手術はここでするから、医局員でない者はどこかへ行ってもらいたいね」