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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうねん

少年

芥川 竜之介

Lesen Sie 少年 (しょうねん) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.225 Zeichen · 31 Bildschirme

Aozora Bunko

を繰り返す愚だけは免れたであろう。保吉は爾来三十年間、いろいろの問題を考えて見た。しかし何もわからないことはあの賢いつうやと一しょに大溝の往来を歩いた時と少しも変ってはいないのである。……

「ほら、こっちにももう一つあるでしょう? ねえ、坊ちゃん、考えて御覧なさい。このすじは一体何でしょう?」

つうやは前のように道の上を指した。なるほど同じくらい太い線が三尺ばかりの距離を置いたまま、土埃の道を走っている。保吉は厳粛に考えて見た後、とうとうその答を発明した。

「どこかの子がつけたんだろう、棒か何か持って来て?」

「それでも二本並んでいるでしょう?」

「だって二人でつけりゃ二本になるもの。」

つうやはにやにや笑いながら、「いいえ」と云う代りに首を振った。保吉は勿論不平だった。しかし彼女は全知である。云わば Delphi の巫女である。道の上の秘密もとうの昔に看破しているのに違いない。保吉はだんだん不平の代りにこの二すじの線に対する驚異の情を感じ出した。

「じゃ何さ、このすじは?」

「何でしょう? ほら、ずっと向うまで同じように二すじ並んでいるでしょう?」

実際つうやの云う通り、一すじの線のうねっている時には、向うに横たわったもう一すじの線もちゃんと同じようにうねっている。