Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまのあき

山の秋

高村 光太郎

Lesen Sie 山の秋 (やまのあき) von 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.435 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

という。そしておみやげのご馳走を渡される。もう夜になりかけたたんぼ道を歩いていると、今の家からはさかんな大太鼓の音と人間のわめく声とが渓流の音を消すようにひびいてくる。いつまでやっているのか、わたくしはまだ見届けたことがない。ただ岩手の人たちは不思議に人が好くて、こんな大騒ぎをしても、ついぞ乱暴な喧嘩をしない。口げんかは相当にやるようだが、関東の人のような手の早いところは八年間に一度も見かけなかった。

旧盆がすむと世の中が急にひっそりする。草木は生長をやめて専ら種子をつくる方にかかりはじめる。畠では、トマト、ナス、インゲンがまっさかり、小豆や大豆も大分大きくなり、土用にまいた大根ももう本根をのばし、白菜、秋キャベツもそろそろ結球をはじめ、ジャガイモも二番花を過ぎて玉を肥らせ、芋の子もしきりに親いものまわりに数を増し、南瓜、西瓜、南部金瓜はもう堂々と愛嬌のある頭をそろえる。野山に山百合の白い花が点々と目立ち、そこら中に芳香を放つようになると、今度は栗の番になる。

山麓から低い山にかけて東北には栗の木が多い。栗の木は材の堅いくせに育ちが早く、いくら伐ってもいつのまにか又林になる。