Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまぶきちょうのさつじん

山吹町の殺人

平林 初之輔

Lesen Sie 山吹町の殺人 (やまぶきちょうのさつじん) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.530 Zeichen · 37 Bildschirme

Aozora Bunko

誰も迎えに来ておらぬことをちゃんと知っていたのです。名古屋から打った電報も甲府から打った電報も二通とも貴方がたを瞞着(まんちゃく)するためにうったものですよ」

「しかし、何故(なぜ)あの男が光子を殺したのでしょう?」

「それは調べて見ねばわかりませんね。しかしことによると、被害者があの男の現在の秘密か旧悪かを知っているので、どうしても生かしておくわけにゆかない破目(はめ)になっていたのかも知れませんよ。あの男はこの事件以外にも思いもよらん泥を吐くかも知れんと私は思いますね。いずれにしても犯罪が非常に計画的ですから、色情関係じゃなかろうと思います」

佐々木警部が、上野探偵の明鏡の如き推理にすっかり説服されてしまって、彼を×××署の入口まで送り出して来たのはそれからまもなくであった。上野探偵が×××署の門を出るとき、すれ違いに木見を乗せた自動車が同署の構内にはいったが、彼はもうそんなものには興味がないといった風(ふう)に見向きもしないで、マドロスパイプをくわえたまま、いつもの無念無想の歩みをつづけて行った。

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