Japanische Klassiker mit Furigana
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くずれるおにかげ
崩れる鬼影
海野 十三
Lesen Sie 崩れる鬼影 (くずれるおにかげ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.100 Zeichen · 69 Bildschirme
また足を地面につかないで力を出すなんておかしいよ。とにかく地球の上に棲んでいる生物に、あんな不思議なものはいない筈だ」
「じゃ、もしや火星からやって来た生物じゃないかしら」
「さアそれは今のところ何とも云えない。これぞという証拠が一つも手に入っていないのだからネ」
そういって兄は首を左右にふりました。そのとき私の頭脳の中に、不図浮び出たものがありました。
「あッ、そうだ。その証拠になるものが一つあるんですよ」
「えッ。何だって?」
「証拠ですよ」と云いながら私は大事にしまってあった手帛の包みをとり出しました。「これを見て下さい。兄さんが気を失った室の硝子窓のところで発見したのですよ。硝子の壊れた縁に引懸かっていたのですよ。ほらほら……」
そういって私は、あの白い毛のようなものを取り出して兄に見せると共に、発見当時の一伍一什を手短かに語りました。
「ふふーン」兄は大きい歎息をついて、白木警部のさし出す懐中電灯の下に、その得態の知れない白毛に見入りました。
「一体なんです。化物が落していったとすると、化物の何です。頭に生えていた白毛ですか」
「イヤそんなものじゃありません。