Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あらし

嵐

島崎 藤村

Lesen Sie 嵐 (あらし) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.007 Zeichen · 108 Bildschirme

Aozora Bunko

あまり多くを与え過ぎないように、そうかと言ってなるべく子供らが手足を延ばせるように。私も艱難に艱難の続いたような自分の若かった日のことを思い出して、これくらいのしたくは子供らのためにして置きたいと考えた。父としての私が生活の基調を働くことに置いたのはかなり旧いことであること、それはあの山の上へ行って七年も百姓の中に暮らして見たころからであること、金の利息で楽に暮らそうと考えるようなことは到底自分ら親子の願いでないこと、そういう話までも私は二人の子供の前に言い添えた。

その時、末子は兄のそばに静かにいて、例のうつむきがちに私たちの話に耳を傾けたが、自分の証書を開いて見ようとはしなかった。私はそれを娘の遠慮だとして、

「末ちゃん、お前も御覧。もっと、よく御覧。お前の名前もちゃんとそこに書いてあるよ。」

と言って、その分け前を確かめさせた。

私たちの間には楽しい笑い声が起こった。次郎は、両手を振りながら、四畳半と茶の間のさかいにある廊下のところを幾度となく往ったり来たりした。

「さあ、おれも成金だぞ。」

その次郎のふざけた言葉を聞くと、私はあわてて、

「ばか。