Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あらし
嵐
島崎 藤村
Lesen Sie 嵐 (あらし) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.007 Zeichen · 108 Bildschirme
二人はこんな出発点のそもそもから全く別のものを持って生まれて来た画家の卵のようにも見えた。
次郎は画作に苦しみ疲れたような顔つきで、癖のように爪をかみながら、
「どうも、糞正直にばかりやってもいけないと思って来た。」
「お前のはあんまり物を見つめ過ぎるんだろう。」
「どうだろう、この手はすこし堅過ぎるかね。」
「そんなことをとうさんに相談したって困るよ。とうさんは、お前、素人じゃないか。」
その日は私はわざと素気ない返事をした。これが平素なら、私は子供と一緒になって、なんとか言ってみるところだ。それほど実は私も画が好きだ。しかし私は自分の畠にもない素人評が実際子供の励ましになるのかどうか、それにすら迷った。ともあれ、次郎の言うことには、たよろうとするあわれさがあった。
次郎の作った画を前に置いて、私は自分の内に深く突き入った。そこにわが子を見た。なんとなく次郎の求めているような素朴さは、私自身の求めているものでもある。最後からでも歩いて行こうとしているような、ゆっくりとおそい次郎の歩みは、私自身の踏もうとしている道でもある。三郎はまた三郎で、画面の上に物の奥行きなぞを無視し、明快に明快にと進んで行っているほうで、きのう自分の描いたものをきょうは旧いとするほどの変わり方だが、あの子のように新しいものを求めて熱狂する