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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうじょうしんぶん

工場新聞

徳永 直

Lesen Sie 工場新聞 (こうじょうしんぶん) von 徳永 直 (とくながすなお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.771 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

タツはいろいろ自分の書物類まで始末した。

それから二日経ち、五日経ち、十日経っても、何のこともなかった。みな『組長公選』の運動を、やられる覚悟でつづけていた。

「ガン張ってるのか知らん?」

トリが、タツの顔をみると、そう云った。

「さァ」タツにも見当つかなかった。二十日も三十日も、いろんな拷問に、堪えられるものとは信じられなかった。

「一人でも多く分会員をつくることよ」

タツは、何よりそれだと考えた。『赤煉瓦』をふやし、いいメンバーをどしどしつくってゆくことが、栗原を奪った白テロに対する復讐だと考えていた。

一ト月ばかり経ったある晩、タツが銭湯に行こうとして出かかると、フイと、長屋の路地をこっちへやってくる栗原の姿をみた。

「まぁ」

びっくりしてみると、栗原がニヤニヤ笑って近づいて来た。まるでその顔色は、草の芽が、日蔭でのびたような色だった。

アト戻りして、家ン中へ入れると、栗原は両脚をヒキずるように上へあがった。

「昨夜出て来たよ。いやどうもマイった」そう云って笑う栗原の顔色は、しかし、ちょっともマイったようでなかった。

四十五日間、蒸しかえしで、ガン張ってきた様子を話してから、こう云った。