Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくまついしんかいこだん

幕末維新懐古談

高村 光雲

Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.857 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

雷門に接近した並木には、門に向って左側に「山屋」という有名な酒屋があった(麦酒、保命酒のような諸国の銘酒なども売っていた)。その隣りが遠山という薬種屋、その手前(南方へ)に二八そば(二八、十六文で普通のそば屋)ですが、名代の十一屋というのがある。それから駒形に接近した境界にこれも有名だった伊阪という金物屋がある(これは刃物が専門で、何時でも職人が多く買い物に来ていた)。右側は奴の天麩羅といって天麩羅茶漬をたべさせて大いに繁昌をした店があり、直ぐ隣りに「三太郎ぶし」といった店があった。これはお歯黒をつけるには必ず必要の五倍子の粉を売っていた店で、店の中央に石臼を据えて五倍子粉を磨っている陰陽の生人形が置いてあって人目を惹いたもの、これは近年まで確かあったと覚えている。その手前に「清瀬」という料理屋があってなかなか繁昌しました。その横町が、ちっと不穏当なれど犬の糞横町……これも江戸名物の一つとも申すか……。

清瀬から手前に絵馬屋があった。浅草の生え抜きで有名な店でありました。何か地面訴訟があって、双方お上へバンショウ(訴訟の意)した際、絵馬屋は旧家のこと故、古証文を取り出し、これは梶原の絵馬の註文書でござりますと差し出した処、お上の思し召しで地所を下されたとかで、此店が拝領地であったとかいうことでありまし