Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.210 Zeichen · 3 Bildschirme
当時江戸の仏師の店としてはなかなか立派なものでありました。
私は毎日弁当をもって北清島町からこの蔵前の家へ通っておった。道程がかなりにあることで、雨や雪の降る時は草鞋穿きなどで通うこともある。朝は早く、夕方は手元の見えなくなるまで仕事をして、それからてくてく家に帰り、夜食を済まし、一服する間もなく又候夜なべに取り掛かるという始末であった。これというもとにかく仕事に精を出さないでは、一日の手間二十五銭では一家四人暮しの世帯を張っていては、よし父には父の取り前もあるとはいっても、老人の事で私の心がどうも不安であるから、決まっている手間の上に夜業をして余分にいくばくかを働いたようなわけであって、ほとんど二六時中、仕事のことに没頭していることであり、また朝夕の行き帰りの道もなかなか遠くもある処から随分とそれは骨が折れました。そうして小一年もこういう状態が続いて明治九年も暮れてしまいましたが、その年か翌年であったか、私たち一家が全部堀田原の家へ転宅することになりました。
これは金谷のおきせさんが一旦世帯を堀田原へ移して一人でいましたが、まだそうお婆さんになったというではなく、再縁のはなしが出て或る家へ嫁入りすることになったので、したがってお悦さんが一人になること故、この方は蔵前の師匠の方へ手伝いがてら一緒になるという