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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくまついしんかいこだん

幕末維新懐古談

高村 光雲

Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.581 Zeichen · 4 Bildschirme

Aozora Bunko

これです」

私の撰み取ったのは、松雲元慶禅師のお作でした。

「そうか。それを欲しいのか。じゃ、譲ってやろう。お前が一生祭って置くというのなら……」

師匠は快く私の請いを容れてくれました。で、私は一分二朱を現金で払った時の嬉しさといってはありませんでした。

もうこの元慶禅師のお作のこの観音は私の所有に帰したのだと思うと、心が躍るようでした。私は喜び勇んでそれを我が家へ持って帰りました。

それから、私は、右の観音を安置して、静かにその前に正坐りました。そして礼拝しました。多年眼に滲みて忘れなかったその御像は昔ながらに結構でありました。

けれども、お姿に金が附いていたためにアワヤ一大御難に逢わされようとしたことを思うと、金箔のあるのが気になりますから、いっそ、この木地を出してしまう方が好いと思い、それから長い間水に浸けて置きました。すると、漆は皆脱落れてしまい、膠ではいだ合せ目もばらばらになってしまいましたから、それを丁寧に元通りに合わせ直し、木地のままの御姿にしてしまいました。これはお手のものだから格別の手入れもなしに旨く元通りになりました。そうして、それを私の守り本尊として、祭りまして、現に今日でも私はそれを持ち続けている。