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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆうれい

幽霊

江戸川 乱歩

Lesen Sie 幽霊 (ゆうれい) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.972 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

平田氏もその一人だったので、それを送って来たものに相違ない。

平田氏はそんなものに大して興味もなかったけれど、ちょうど書きものに疲れて一服したい時だったので、すぐ包紙を破って写真を取出して見た。彼は一寸の間それを眺めていたが、ふと何か汚いものにでも触った時の様に、ポイと机の上に抛り出した。そして不安らしい目附で、部屋の中をキョロキョロと見廻すのであった。

暫くすると、彼の手がおじおじと、今抛り出したばかりの写真の方へ伸びて行った。併し広げて一寸見ると、又ポイと抛り出すのだ。二度三度この不思議な動作を繰返したあとで、彼はやっと気を落ちつけて写真を熟視することが出来た。

それは決して幻影ではなかった。目をこすって見たり、写真の表を撫でて見たりしても、そこにある恐しい影は消去りはしなかった。ゾーッと彼の背中を冷いものが這い上った。彼はいきなりその写真をずたずたに引裂いてストーブの中に投込むと、フラフラと立上って、書斎から逃げ出した。

とうとう恐れていたものがやって来たのだ。辻堂の執念深い怨霊が、その姿を現しはじめたのだ。

そこには、七人の発起人の明瞭な姿の奥に、朦朧として、殆ど写真の表面一杯に拡って、辻堂の無気味な顔が大きく大きく写っていたではないか。