Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しょみんせいかつ

庶民生活

豊島 与志雄

Lesen Sie 庶民生活 (しょみんせいかつ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.353 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

少し慎んで貰いたいものですね。」

「陰でこそこそしないで、おおっぴらなところが、いいじゃありませんか。」

「若い人たちならとにかく、いい年をして、なんでしょう。」

「だから、却って美しく見えますよ。」

そんな話から、だんだん細いことに及んでいったので、私にも、内山昌二と山田朋子のことだと分った。

二人の噂は、もう、近所で知らぬ者はないぐらい拡まっていた。内山は画家として一風変った独身者だったし、朋子は海軍士官の未亡人で、気質も生活も真面目すぎるほど几帳面だったので、その二人が愛情的に結ばれたとなると、而もいい年をしてそうだとなると、これは興味ある話題に違いなかった。その上、二人の行動は世間体を無視してあまりにおおっぴらで、人目についた。

私が峠の茶屋と呼んでいた中華ソバ屋に、彼等二人は毎日のように現われた。そして皆がソバを食べてる中で、昼間から酒を飲んだ。内山は銭湯のための手拭や石鹸箱を持ってることもあり、朋子は買物籠を提げてることもあり、また時には、別々にやって来てそこで待ち合せたように見えることもあった。暑いうちは表の硝子戸が開け放しなので、通りがかりの者にも二人の姿は目につかない筈はなかった。