Japanische Klassiker mit Furigana
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やくしゃのかお
役者の顔
木村 荘八
Lesen Sie 役者の顔 (やくしゃのかお) von 木村 荘八 (きむらしょうはち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.070 Zeichen · 10 Bildschirme
四等国のあわれは、早くあの時既に兆していたわけでしょう。
その後、幸にして(?)国情平穏となり、殊に近頃では「大」東京に満足の小屋は二軒しか無いというに拘らず、カブキは旧に優る繁栄で続々と新人の台頭を迎えながら、二月(二三年)の若手競演カブキなどもなかなか熱と見栄えのあるものでしたし、三月新友右衛門の名びろめに出した扇屋熊谷の一役なども清新なものでした。
しかし――これは必ずしもカブキそのものがその自力で復興したとは云えず、幕内の興行政策に依るあやで、そうカブキが躍らされているところは多分にある。これを見逃しては「論」にはならないでしょうけれど――何にせよ「復興」して見ると? そこには歌舞伎マスクの足りないことは、却って目に余るものがあります。
今更のように見巧者が老残の人に走って、宗十郎カブキを伝承するのも、故あることとなります。
俳優の「顔」には「地顔」と云われたものがあって、今云う素顔ですが、昔の女形は、小屋へ入っても舞台へ立つ迄は相手の立役と顔を合せないようにしたものだと云います。色気が醒めては舞台の情合いがうつらないから、「楽屋」つまり地顔は、見せないようにしたと云う。