Japanische Klassiker mit Furigana
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のちのなりひらぶんじ
後の業平文治
三遊亭 円朝
Lesen Sie 後の業平文治 (のちのなりひらぶんじ) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.545 Zeichen · 216 Bildschirme
やがて火打坂(ひうちざか)と申す処へ来かゝりますと、向うから一人(いちにん)の旅人、物をも云わず摺(す)れ違いました。文治は心にも懸けず遣(や)り過しましたが、二三丁まいりますと、一人(いちにん)の旅人が素(す)ッ裸体(ぱだか)で杉の樹(き)に縛(くゝ)り付けられ、身体は凍えて口もきけず、がた/″\震え上って居(お)る体(てい)を見るより、舁夫は、
「やア大変だ、旦那/\」
文治もこれを認めまして、
文「これ/\舁夫、その駕籠は二三間(げん)先へ置けよ」
舁「成程、女中衆にこんな物を見せては」
と云いながら五六間(けん)先へ駕籠を下(おろ)しまして、一人(いちにん)が附添い、一人(いちにん)が帰って来まして手を合せ、
舁「旦那様、何(ど)うぞ助けてやって下さいまし」
文「山賊の仕業(しわざ)と見えるな、何しろ恐ろしい奴もあるもんだな、これ舁夫、駕籠は何(ど)うした」
舁「へえ、直(じ)き其処(そこ)へ下しまして棒組一人(ひとり)を附けて置きました、御安心なせえまし」
文「そうか」
と文治は手早く差添(さしぞえ)を抜き、その縄を切解(きりほど)きまして、