Japanische Klassiker mit Furigana
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のちのなりひらぶんじ
後の業平文治
三遊亭 円朝
Lesen Sie 後の業平文治 (のちのなりひらぶんじ) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.545 Zeichen · 216 Bildschirme
時に江戸役人は、
「其の方共一同静かにいたせ、文治とやら、只今不法の振舞は其方(そち)一人(いちにん)であると申すか」
文「御意にござります」
役「然(しか)らば其の方を召連れ吟味致さねばならぬ、一同の者、文治の吟味中、謹んで居(お)ろうぞ、立ちませえ」
と文治一人(いちにん)を連れて役所へまいりますと、続いて地役人一同も引上げました。これは江戸役人の頓智(とんち)で、死物狂いの囚人を残らず召捕(めしと)ろうと致しますと、どんな騒動を仕出来(しでか)すかも知れませぬ故、一時其の場を治めるために態(わざ)と文治一人(いちにん)を引立てたのでございます。さて江戸役人島役人立会いにて、文治を白洲へ引出し、吟味いたしますと、全く平林が非道の扱いに堪(た)え兼て、囚人一同徒党を組んで暴れ出したという事が分りました。そればかりではございませぬ、平林という奴は誠に横着(おうちゃく)な奴で、平生罪人の内女の眉目(みめ)好(よ)き者がありますと、役柄をも憚(はゞか)らず妾(しょう)にするという、現に只今でも一人(ひとり)囲い者にして男児を設けたということでございます。