Japanische Klassiker mit Furigana
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おうまじるしはいしゃく
御馬印拝借
山本 周五郎
Lesen Sie 御馬印拝借 (おうまじるしはいしゃく) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.483 Zeichen · 43 Bildschirme
刀根五郎太がそう云った。源七郎はかぶりを振った、「それはよそう、むろん補給が来ればそれに越したことはない、けれども此処の戦いはどれだけ矢だまが有ってもこれで充分という限度はないのだ、矢だまにたよるのはよそう、全員あげて討死というはじめの決意ひとつで戦ってゆこう」「仰せですが……」どこかに棘のある調子で河津虎之助がこちらを見た、「矢だまの補給がつけばついただけ戦いの効果もあがると思います、それともわれわれはただ討死さえすればよいのでしょうか、全員が討死さえすれば……」源七郎はきびしく五人を見まわして云った、「この隊の旗がしらは土田源七郎だ、命令はおれが出す、組がしらとしての意見までは聴くが指図にわたる言葉はゆるさん、いずれも持場へ帰れ」これまで曽てないきびしい調子だった、みんな威圧されたように黙るなかで、虎之助ひとりはしかし噛みつくような眼で源七郎の横顔をにらんでいた。
それから数日して敵陣に新しく大軍の到着したようすがみえた、ちょうどその夜半に菩提山の砦へも待ちに待った掛川から補給の行李が着いた、かれらは五日まえに大井川を渉った