Japanische Klassiker mit Furigana
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「しんりしけん」じょ
心理試験
小酒井 不木
Lesen Sie 心理試験 (「しんりしけん」じょ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.338 Zeichen · 197 Bildschirme
「あなた、義夫は横着じゃありませんか、遊びに行ったきり、まだ帰りませんよ」
「どうしたのだろう、学校に用事でも出来たのでないかしら」
学校に用事のある訳はないと知りながらも、なるべく、妻を怒らすまいと、土間に立ったまま私はやさしく申しました。
「そんなことがあるものですか。わたしの顔を見ともないから、わざと遅く帰るつもりなんですよ」
めったに遊びに行くことのない子でしたから、私の内心は言うに言われぬ不安を覚えましたが、妻の機嫌を損じては悪いと思いましたから、「お清にでも、その辺へ見にやってくれないか」と申しました。
「お清は加藤と使いに出て居りませんよ」と、にべもない返事です。加藤というのは看護婦の名です。
その時、門の方に、大勢の人声がしましたので、私は怖しい予感のために、はっと立ちすくみながら、思わず妻と顔を見合せました。妻の眼は火のように輝きました。
「先生、坊ちゃんが……」
戸外に走り出るなり、私の顔を見て、村の男が叫びました。泥にまみれた学校服の義夫が、戸板に載せられて、四五人の村人に運ばれて来たのです。
「……可哀相に、崖の下へ落ちていたんですよ。