Japanische Klassiker mit Furigana
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あやしのやかた
怪しの館 短編
国枝 史郎
Lesen Sie 怪しの館 短編 (あやしのやかた) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.915 Zeichen · 165 Bildschirme
そこで大屋の禿頭、オズオズ寄って行って、事情を話して小判を返そうとすると『エイ!』という鋭い声で。見れば大屋の首が堤の上に、ころがっていたそうで。というところへ行きたいんですが、やはり峰打ちで叩き倒したんだそうで。……しかし、それからが大変で『金がなければこそこの恥辱を受ける』とそのお侍さん、その晩大屋さんの家へ強盗にはいって、大金を奪いとったのを手始めに、大泥棒になったそうです」
風呂の中の人形
「泥棒に!」
と、脅えたような声で云ったのは佐五衛門であった。でも、すぐに幾度も頷き、
「無理はない。次から次と、ひどい目にあわされれば、どんな人間だろうと……」
「おおご主人もそうお思いか」
と、云ったは、易者という触れ込みの男であったが、
「それで安心」
と口を辷らせたように云い継ぎ、ハッとしたように、急に黙ってしまった。この時深い谷の方から鋭い笛の音が一声聞こえて来た。
「何んだろう」
と云ったのは、佐五衛門であった。
「季節違いだから鹿笛じゃアなし。……呼笛かな」
首をかしげ、眉と眉との間へ皺をたたんだ。
お蘭は立ち上がった。
「どこへ行くんだえ」
「お湯へはいって、それから寝るの」