Japanische Klassiker mit Furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lesen Sie 怪塔王 (かいとうおう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.635 Zeichen · 337 Bildschirme
そしてお迎えの自動車にのって、何時間もかかって病院に急ぎました。
「ああ兄ちゃん」
とミチ子が病室へかけこむなり、一彦の枕元にかけつければ、一彦は思いのほか元気な顔をもたげて、
「おおミチ子、よく来てくれたね。兄さんの怪我は大したことないんだよ、心配しなくていいんだよ」
「あら、そんなに軽いの。うれしいわ。でも痛むでしょう」
「痛かないよ。すこしちくちくするくらいだよ。あと四五日すれば歩けると、院長さんがいったよ。僕は心配なしだけれど、心配なのは、帆村おじさんだ」
「ああ帆村おじさん! おじさんは、どうして」
「それがねえ、困っちゃったんだよ」と一彦はいいにくそうに、
「僕だけ逃げるのはいやだとおじさんにいったんだよ。だから一緒に逃げようと、いくどもすすめたんだけれど、おじさんは中々聞かないんだ。おじさんはまだこの塔の中でする仕事があるんだといってね、僕いやだったけれど、おじさんのいうとおり一人で報告にかえってきたんだ」
2
「兄ちゃん、帆村おじさんを残して来たことを、そんなに気にしないでもいいわ。誰も、兄ちゃんがいけない子だなんて思う人はなくってよ」
と、ミチ子は兄の一彦をなぐさめるのに一生懸命です。