Japanische Klassiker mit Furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lesen Sie 怪塔王 (かいとうおう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.635 Zeichen · 337 Bildschirme
怪塔王は、たいへん気をもんでいます。
「はい、もうすこしのところです」
黒人は、おどおどしながら、こたえました。
「もうすこしか。では、あと三十分ぐらいで出発できるだろうね」
「はい、それがどうも」
「三十分じゃなおらんか」
「ところが、どうも困ったことができまして……」
「なんじゃ、困ったこととは。まだなにかいけないところがあるのか」
「はい」と黒人はいいにくそうに、「いま外のモーターをしらべてみましたところ、それも故障になっているのでございます」
「えっ、なんじゃ。外のモーターも故障か。そんなことは、さっき報告しなかったじゃないか」
「はい、それがどうも……」
「どうも? どうしたというのか」
「あのときは別に故障ではなかったのでございます。ところがいましらべてみますと、故障になっておりましたのです」
「ふうん、それはおかしい」
怪塔王は首をひねって、考えこみました。
「待てよ。さっきはどうもなかったモーターが、いましらべてみると故障になっているというのは――うん、わかった。モーターの故障は、自然の故障ではなく、誰かがわしたちに邪魔をしようとおもって、モーターをぶちこわしたのにちがいない。