Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かいきじんぞうとう
怪奇人造島
寺島 柾史
Lesen Sie 怪奇人造島 (かいきじんぞうとう) von 寺島 柾史 (てらしままさし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.159 Zeichen · 87 Bildschirme
それが磁石に吸いつけられるように、かなりの速力で氷山に近づいているのだ。
「こいつは剣呑! あの氷山に正面衝突してみろ、鯨諸共、僕の身体も木葉微塵になるだろう」
さすがの僕も、今度こそは、怖ろしくなって眼を瞑った。氷山と鯨は、刻々にその距離を狭めていくようだ。万事休矣?
人造島の秘密
あくる朝、僕は、病室とおぼしい、明るい室の、寝台のうえで眼を醒した。僕の身体は、ぐるぐる巻に繃帯が施されてある。きのうの朝、鯨の屍骸に跨ったまま、潮流に押流され、急速力で氷山に近づき、ドカンと衝突したまでは覚えているが、そのとき、氷山の一角に五体を強く打突けて人事不省に陥ったまま、この病室に運ばれたものとみえる。
「それにしても、ここは一体、何処だろう。氷山に、こんな立派な病室があるわけはないし……」
僕は、夢見心地で、寝台を降りて、ふらふらと室内を歩き廻った。
窓から、朝陽がいっぱいに差込んでいる。戸外からみると、おどろいた。やっぱり氷山、というよりか、氷の陸地である。平坦な氷の島のうえに、白堊の家が建っているのだ。その一室が、病室になっている。いや、白堊の家だけではない、工場もあるし、動力所とおぼしい建物もあるし、飛行機の格納庫さえある。