Japanische Klassiker mit Furigana
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かいせいガン
怪星ガン
海野 十三
Lesen Sie 怪星ガン (かいせいガン) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.544 Zeichen · 227 Bildschirme
それで三根夫はゆうかんに、すぐまえの果実店の戸をおして、なかへはいった。
「もしもし、このりんごをください」三根夫は、はいると同時に叫んだ。
「はいはい、いらっしゃいませ。りんごはどれを、何個さしあげますか」
やわらかい女の声がひびいた。若い美しい声であった。それは三根夫のすぐまえのところに聞こえた。だが、ふしぎなことに、声の主の姿は見えなかった。
三根夫はきょろきょろあたりを見まわし、気味がわるくなって、唾をのみこんだ。
「りんごは何個さしあげますか」ふたたび美しい声が、たずねた。
「ええと、十個ください」三根夫は、あわててそういった。
「はい、かしこまりました」その声につづいて、きみょうな現象がはじまった。紙の袋が一つ、ものかげからとびだしてきて、りんごの並んでいるところから五十センチほど上の空間に、ぴったり停止した。と、ばりばり音がして、紙袋は口を開いた。
「あッ」三根夫は、目を見はった。すると、下に並んでいた紅いりんごが一つ、すうっと宙に浮きあがった。と思うと、がさがさと音をたてて、紙袋の開いた口の中へとびこんだ。りんごにたましいがあって、いきなり身をおこして紙袋の中へとびこんだようだ。