Japanische Klassiker mit Furigana
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おそろしきさくご
恐ろしき錯誤
江戸川 乱歩
Lesen Sie 恐ろしき錯誤 (おそろしきさくご) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.075 Zeichen · 46 Bildschirme
老婆心より御忠告申上候
先ずは不取敢昨日の御詫旁々斯如に御座候
二伸御忘れの金メダル同封致置候確かこの中に貼付けある写真の主こそは恐るべき殺人者の様承り候得共さるにても御同様親しく往来致居る彼の松村君が仰せの如き極悪人なりとは断じて信じ難き所に御座候
封筒の中には、手紙の外に、白紙で包んだ金メダルが入っていた。どうして間違ったのか、そのメダルには野本氏のでなくて松村氏の写真が挟んであった。この手紙が野本氏の真意であったか、それとも、メダルの間違に乗じた彼の機智であったか、それは野本氏自身の外は誰れにも分らぬ永久の秘密だった。
かくして、北川氏の発狂の直接の動機となったものは、何と恐ろしい因縁ではないか。彼が平生口癖の様にしていた、所謂「脳髄の盲点」の作用だったのである。