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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのくちぶえ

恐怖の口笛

海野 十三

Lesen Sie 恐怖の口笛 (きょうふのくちぶえ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 60.713 Zeichen · 122 Bildschirme

Aozora Bunko

――ああ、とうとう探偵の覆面は取り去られたのだった。いま都下に絶対の信用を博している名探偵青竜王の正体は、白面の青年西一郎だったのだ。そして吸血鬼に屠られた四郎少年こそは、彼と血を分けた愛弟だったのだ!

「ああ、あたしは……」と妖女は胸を大濤のように、はげしく慄わせた。思いがけない大きな驚きに全く途方に暮れ果てたという形だった。

「やっぱり、刺し殺すのだ!」

と叫んで、妖女は再び鋭いナイフをふりあげたが、やがて力なく腕が下りた。

「どうして貴下が殺せましょう。妾の運命もこれまでだ!」

そういった妖女は、青竜王の身近くによると、戒めの縄をズタズタに引き切った。しかし青竜王は覆面をとられたことさえ気がつかない。――妖女はいつの間にか、この荒れ果てた部屋から姿を消してしまった。

かくて風前の灯のように危かった青竜王の生命は、僅かに死の一歩手前で助かった。

大団円、死の舞踊

「――検事さん! 雁金さんは何処へ行かれた?」

と、慌ただしく、検事局の宿直室に飛びこんで来たのは、大江山捜査課長だった。

「おう、どうしたかネ、大江山君」

検事は書見をやめて、大きな机の陰から顔をあげた。