Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうりゅうとう
恐竜島
海野 十三
Lesen Sie 恐竜島 (きょうりゅうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.662 Zeichen · 199 Bildschirme
「明日の朝、眼がさめたら、僕たちは土佐エ門と名前がかわっているだろうな」
ダビットはおどけた口ぶりでいった。みんなを元気づけるためのじょうだんも、それが本当になる恐れが十分あると思うと、誰も笑う者はいなかった。
死は刻々と四人の身体に、音もなくしのびよってくるのだ。
「もうすぐ首だ」
空気が逃げてゆくので、水はぐんぐんましてゆく。このままでいったら、もうしばらくで、この洞穴は水びたしになる。
入口はすでに水の扉でふさがれている。
洞穴の中はもうまっくらだ。
「ダビット、大丈夫かい」
「ケン、元気だよ」
「玉太郎君は」
「僕も元気です」
「張さん、あなたは」
「私は故郷の山々を思っていたところです」
「みんな元気なんだね」
ケンはこんな時にも落ちついている。四人が順々に声を出したので、誰がどの辺にいるかがわかった。
「ねえケン」
「なんだ、ダビット」
「僕のお尻がむずむずするんだよ」
「どうしたんだ」
「あ、魚だ、魚にくいつかれた」
ダビットがとんきょうな声をあげた。
「あ、いててっ、痛い」
「つかまえればいいじゃないか」
「そうはいかんよ、片方の手でカメラを差しあげているんだからね、左手一本じゃつかまらないよ」