Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうりゅうとう
恐竜島
海野 十三
Lesen Sie 恐竜島 (きょうりゅうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.662 Zeichen · 199 Bildschirme
島の丘の背が、赤褐色に染って、うすきみわるい光をおびはじめた。
「おやあ、これはちょっとへんだぞ」ラツールがさけんだ
「どうしたんですか」
「この島は、恐竜島じゃないかなあ。たしかにそうだ。あのおかを見ろ。恐竜の背中のようじゃないか。気味のわるいあの色を見ろ。もしあれが恐竜島だったら、われわれは急いで島から放れなくてはならない」
ラツールは、ふしぎなことをいいだした。彼の恐れる恐竜島とは何であろうか。
水夫ヤンの写生画
「恐竜島ですって。恐竜島というのは、そんなに恐ろしい島なの。ねえ、ラツールさん」
玉太郎は筏の上にのびあがり、顔をしかめて島影を見たり、ラツールの方をふりかえったり。せっかく島に上陸できると思った喜びが、ひょっとしたら消えてしまいそうであるので、だんだん心細さがます。
「はははは。まだ、あの島が恐竜島だときまったわけじゃないんだから、今からそんなにこわがるには及ばない」
ラツールは笑った。だが、彼が笑ったのは、玉太郎をあまり恐怖させまいがためだった。だから彼の顔からは、すぐさま笑いのかげがひっこんで、顔付がかたくなった。彼は島の上へするどい視線をはしらせつづけている。