Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうぞうのちち
恭三の父
加能 作次郎
Lesen Sie 恭三の父 (きょうぞうのちち) von 加能 作次郎 (かのうさくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.742 Zeichen · 20 Bildschirme
浅七は、それから/\と巧に話の糸口を引き出した。
若い人足共の喧嘩の事、人出の多かった事、二十台あまりの神輿が並んだ時の立派さ、夕日が照り返して、錺の金物がピカ/\と光って綺麗に見えた事などを幾度も/\繰り返した。巡査に相手になって困らせたことを如何にも得意になって話した。恭三も表面だけは如何にも面白そうな樣子をして時々調子を合せて、つとめて父の気に入りそうな事を聞いて見たりした。
父は此上もなく喜んだ。恭三達が自分の話を皆面白相に聞いて居るのを見て如何にも満足に思ったらしい。何時の間にか其処に横になって大きな鼾をかき出した。三人して引摺る様に蚊帳の中に入れるのも知らなかった。
母は飯を食べなかった事を何度も呟やいた。
(明治四十三年)