Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あくじゅうへん

悪獣篇

泉 鏡花

Lesen Sie 悪獣篇 (あくじゅうへん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.715 Zeichen · 73 Bildschirme

Aozora Bunko

)ッて、皺枯れた声でそう云うとね、ぶんと頭へ響いたんです。

そして、すいたらしいッてね、私の手首を熟と握って、真黄色な、平たい、小さな顔を振上げて、じろじろと見詰めたの。

その握った手の冷たい事ッたら、まるで氷のようじゃありませんか。そして目がね、黄金目なんです。

光ったわ! 貴郎。

キラキラと、その凄かった事。」

とばかりで重そうな頭を上げて、俄かに黒雲や起ると思う、憂慮わしげに仰いで視めた。空ざまに目も恍惚、紐を結えた頤の震うが見えたり。

「心持でしょう。」

「いいえ、じろりと見られた時は、その目の光で私の顔が黄色になったかと思うくらいでしたよ。灯に近いと、赤くほてるような気がするのと同一に。

もう私、二条針を刺されたように、背中の両方から悚然として、足もふらふらになりました。

夢中で二三間駈け出すとね、ちゃらんと音がしたので、またハッと思いましたよ。お銭を落したのが先方へ聞えやしまいかと思って。

何でも一大事のように返した剰銭なんですもの、落したのを知っては追っかけて来かねやしません。銑さん、まあ、何てこッてしょう、どうした婆さんでしょうねえ。