Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あくじゅうへん
悪獣篇
泉 鏡花
Lesen Sie 悪獣篇 (あくじゅうへん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.715 Zeichen · 73 Bildschirme
斜めに高く底見ゆるまで、傾いた舷から、二人半身を乗り出して、うつむけに海を覗くと思うと、鉄の腕、蕨の手、二条の柄がすっくと空、穂尖を短に、一斉に三叉の戟を構えた瞬間、畳およそ百余畳、海一面に鮮血。
見よ、南海に巨人あり、富士山をその裾に、大島を枕にして、斜めにかかる微妙の姿。青嵐する波の彼方に、荘厳なること仏のごとく、端麗なること美人に似たり。
怪しきものの血潮は消えて、音するばかり旭の影。波を渡るか、宙を行くか、白き鵞鳥の片翼、朝風に傾く帆かげや、白衣、水紅色、水浅葱、ちらちらと波に漏れて、夫人と廉平が彳める、岩山の根の巌に近く、忘るるばかりに漕ぐ蒼空。魚あり、一尾舷に飛んで、鱗の色、あたかも雪。
==篇中の妖婆の言葉(がぎぐげご)は凡て、半濁音にてお読み取り下されたく候==
明治三十八(一九〇五)年十二月