Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

「あくりょうものがたり」じさくかいせつ

「悪霊物語」自作解説

江戸川 乱歩

Lesen Sie 「悪霊物語」自作解説 (「あくりょうものがたり」じさくかいせつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 786 Zeichen · 2 Bildschirme

Aozora Bunko

私のつけ句

連作とは連歌俳諧の如きものであろう。第一の発句は余り限定的でない方がよろしい。脇はこれをいかようにも受けとるであろう。第三はまたそれを別の方向に転化するであろう。そして、最後の揚句と最初の発句とは似もつかぬ姿となることもあり得る。

私はこの連作の第一回を、ホフマンの「砂男」や、ワイルドの「ドリアン・グレイ」を連想しながら書いた。これをすなおに引きのばせば、幻想怪奇の物語となる。老人形師は人形に生命を吹きこむ錬金術師であろう。また、モデル女を誘拐し、監禁する色魔であろう。小説家はこの老魔術師の心を知る人である。知りながら、その妖術のとりことなるのである。

彼はその女の、人間とも人形ともつかぬ妖美にうたれ、これを恋するであろう。この女は人間か、それとも老魔術師が造り出した人形か、この疑惑は物語の終りまで解けないであろう。

冷たい滑かな蝋人の肌に惹かれて、小説家は狂気する。老人形師は彼の恋がたきである。その狡猾な術策と戦わねばならぬ。美女は彼を魅惑し、翻弄し、あらゆる痴態をつくすであろう。その幾場面が語られる。

或る時は、むせ返る酒場の喧噪の中に、妖女は透き通るからだを酔いの桃色に染めて嬌笑するであろう。