Japanische Klassiker mit Furigana
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せきべつ
惜別
Lesen Sie 惜別 (せきべつ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.984 Zeichen · 178 Bildschirme
上級生たちの大半の志望は軍医になっていますぐ出陣する事で、まことに当時の人の心は、単純とでも言おうか、生気溌剌たるもので、学生たちは下宿で徹宵、新兵器の発明に就いて議論をして、それもいま思うと噴き出したくなるような、たとえば旧藩時代の鷹匠に鷹の訓練をさせ、鷹の背中に爆裂弾をしばりつけて敵の火薬庫の屋根に舞い降りるようにするとか、または、砲丸に唐辛子をつめ込んで之を敵陣の真上に於いて破裂させて全軍に目つぶしを喰わせるとか、どうも文明開化の学生にも似つかわしからざる原始的と言いたいくらいの珍妙な発明談に熱中して、そうしてこの唐辛子目つぶし弾の件は、医専の生徒二、三人の連名で、大本営に投書したとかいう話も聞いたが、さらに血の気の多い学生は、発明の議論も手ぬるしとして、深夜下宿の屋根に這い上って、ラッパを吹いて、この軍隊ラッパがまたひどく仙台の学生間に流行して、輿論は之を、うるさしやめろ、と怒るかと思えばまた一方に於いては、大いにやれ、ラッパ会を組織せよ、とおだてたり、とにかく開戦して未だ半箇年というに、国民の意気は既に敵を呑んで、どこかに陽気な可笑しみさえ漂っていて、そのころ周さんが「日本の愛国心は無邪気すぎる」