Japanische Klassiker mit Furigana
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せきべつ
惜別
Lesen Sie 惜別 (せきべつ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.984 Zeichen · 178 Bildschirme
「周さんの事なんです。」私は先生の関西なまりに接して、思わず微笑した。こんどは落ちついて言うことが出来た。「周樹人君と交際してはいけないって、きのう或る人から言われたのですけど。」
「誰ですか。」
「名前は申しません。僕はその人の事を告げ口しに来たのではないんです。ただ、先生がそのようにお言いつけになったという話を聞いたものですから、本当かどうかお伺いにあがっただけなんです。」
藤野先生に対しても私は、周さんに対した時と同じ様に、思っている事が割にすらすら言えた。その理由らしきものに就いては、前に幾度も、くどいくらいに書いたが、しかし、結局は藤野先生や周さんのお人柄のせいかも知れない。私はあの人たちに対した時には、何か安心なのである。
「変ですね。」先生は、不満そうに口髭を強くこすりながら言った。「私がそんなばかな事を言うはずが無いやないか?」
「でも、」私は口をとがらせ、「クラス会の時に先生が、」と言いかけたら、
「あ、津田君やな? あいつ、おっちょこちょいや。」と言って笑い出した。
「では、あれは、嘘なんですか。」
「いや、言った。私は、言いました。」と急に講義の時のようなまじめな口調になって、「こんど私たちの学校に、はじめて、清国留学生がひとり来た。