Japanische Klassiker mit Furigana
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あいとにんしきとのしゅっぱつ
愛と認識との出発
倉田 百三
Lesen Sie 愛と認識との出発 (あいとにんしきとのしゅっぱつ) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 64.420 Zeichen · 129 Bildschirme
生命と生命との慟哭せんほどの抱擁がほしいのだ。私が深く突っ込むとき私はみな逃げられた。気味悪がられた。私は私の深刻なる真面目なる努力が遊戯にしてしまわれはしまいかと心配せずに女を求むることはできなかった。私は処女は駄目なんだろうかと思った。酒と肉と惑溺との間には熱い涙がある。その涙のなかにこそ生命を痛感せる女がいるかもしれないと思った。私は非常識にも色街の女に人格的な恋を求めに行った。私はこんなところへも肉を漁りに行かなかった。私は童貞であったが、ゆえあって私の生殖器は病的に無能力であったのである。ただ魂でも、肉でもない、私の全部生命を容れてくれるような女を求めに行ったのだ。けれどもそれは失望に終わった。あの艶々しい黒髪としなやかな白い肌、その美しい肉体のなかに、どうしてこんな下劣な魂が宿ってるのであろうかと不思議でならなかった。私はその肉体美だけを彼らから剥ぎ取ってやりたいほどに思った。女はなぜこんなに駄目なのであろう。私は腹が立つよりも悲しかった。やむなくば「女」を撲滅しなければならない。そして女の肉だけを残さなければならないと思った。
私のように女性に対して要求の強いものは女によって充実することはとうていできないのかもしれない。